第2分科会
今の子ども、このままでいいの? 
人との関わり
―親と友達と先生と―

助言者  大 塚 真由利
司 会  志 村 伸 之
記 録  青 木 真季子

参加者自己紹介

司会 学童保育の会、野寺小5年の父。

助言者 大和田小

A 野寺小2年担任。

B 野寺小2年担任、母親大会の先輩の人が多いが、若い方の話や思いを聞きたい。

C 四小6年担任、語り始めたら一晩でも語りたい。

D 新堀小6年。

E 栗原町で臨教をしている。

F 福岡高校、臨教。

G 非常勤、臨教の現状を知ってほしい。

H 新堀小5年。

I 大和田小1年。

J 東北小、算数TT2〜5年、4月に兵庫県から埼玉に。

K 野火止小に孫が通っている、2年。

L 学童にいる孫、野火止小2年。

M 西堀小の栄養師、子どもの食に奔走している。

話し合い

司会 現役の母親がいらっしゃらないが、子どもたちの人との関わりについて悩みを出し合いたい。

C 6年の子たち、自分が給食を食べ終わったらすぐ席を立ってしまう。待っていられない子たちが多い。ADHDではないかと思われる等の子がいると、ADHDだからしかたがないとあきらめてしまう風潮がある。トラブルをおこす子がクラスに必ずいる。まわりが見えない子たちがふえた。

司会者 休けいのあとに、臨教の方々からの話をじっくりお聞きしたい。からめる所があれば、いつでも話に参加してほしい。

助言者 人とのかかわりに関して、子どもの現状を出し合っていこう。

M ランチルーム給食のときに「お客さんが来たら、どうしたらいいの?」と問いかけても子どもは無反応。子どもは客人への対応をしらない。班の子と協力して会食する方法がわからない。バイキング給食をたべちらかすだけだった。いつもとちがうメンバーでの食事だと、場を楽しくしよう、という発想はなく、「イヤダナー」とおしだまってしまう。楽しくみんなで会食しようという意識が生まれてこない。

D 人の弱点をみつけて攻撃する子がいる。「なわとびおしえてあげて」などと関係を作るスキルが必要。給食(食べる)という場はシビアな場で、子どもたちの関係をつくるには、ルールを教える必要がある。それがないと、メチャクチャになってしまう。

C 食べることは子どもの本音が出る。だまって様子をみていると、いじめられている子の現状がみえてくる。当番になっても、ストロー、おぼんなどどうでもいい物しか配らせてもらえない。

H 新堀小では児童会で選挙をしている(児童会長、副会長その他)。そのシステムも今はめずらしいことになった。自治の力をつけていきたい。落ち着いているクラスは、よくおかわりしてすき嫌いが少い。クラスが落ち着かなくなってくると残量がふえる。子どもの自治力を高めるために、誕生会を年に4回企画。班の出し物(4〜5人)、創作活動、劇など、よく工夫してとりくむ。

司会 学校での食の様子が出たが家庭での食の様子は。

L 孫とは別にすんでいるので、食事のようすもよくわからないが、「食事の時間にTVをみせないで」と母親にいわれている。

K 子どもに、おじいちゃんおばあちゃんがかかわるというのは、いいことだと思う。

I 1年生を担任しておどろいた。手動の鉛筆けずりが使えない。英語塾にいっている子が12人(4月の段階で)いるが、「子どもはやったことがないことはできないことだ」と実感。「食べさせてね、寝かせてね」と親にお願いする。親も忙しいが、10年位の間しか子どもとかかわる時はないから、大切にしてほしい(子どもに伝えなければいけない大切なことは何かを見失わないで)。

C 6年の子。1対1で話すと男気があってよい子。頭もよい。授業中しゃべりつづける(何度注意しても。集団のルールが守れない)。母親と3人で面談すると、家庭では明るくすなおな甘ったれのよい子、家庭と学校のギャップにおどろく。目に見えない力・数値化されない力(集中力、集団で学ぶ力・まわりを見る力)をどう育てるか。目に見える学力(計算力・漢字力・ペーパーテスト100点)だけではなく。

J 算数TTとして、一日中、子どものきらいな算数の時間だが、5年間、算数できない子とコミュニケーションとるうちに頼りにされる。担任にもよろしくといわれ、つながりができたようでうれしい。

B 子どもが育っていく自由な空間が少ない。塾にいって技をみがく子は多い(人とのかかわりを考えなくてよい空間)。学童は自分たちで人とかかわってあそばなければならない空間。そういう空間が子どもたちのまわりにない現状では、人とのかかわり方を知らない子が多数をしめる。学校でもクラスレクを企画するがけんかばかり多い。けんかは必要(つながりを学習)、待つ時間を作りたい。学力(数値のみの)ではなくて、子どもが丸ごと育っていく場が必要。母親・父親も空間がない。気軽に話し合える、相談できる場がない。一人の母親の連絡帳から、子どもとのかかわり方を、おばあちゃんの知恵を伝えていくことが必要。

助言者 子どもの状況、親の状況、教師の状況、価値観のズレ、新任研では教えられないこと(親とどうつながっていくか、給食・そうじなどどうやったらいいか)。子どもと丸ごとかかわることについて、新任の教師は悩んでいるが、重要なことは何か。価値観がズレている。子どものおもらし、吐いた始末はお手上げ、指導案の書き方だけ上手になる。若い教師を育てるのが先輩の教員のつとめで智恵を伝えていきたい。

G 職場の人間関係について。少人数加配として勤務。5時間分以外はサービス・無給。時給1210円×5時間 年収80万円弱、生活保護をうけている。     年齢52才で正採用の道は切られる。土曜参観などもやるが、代休をとらせられる。職場で教師同士として、5時間パートでは話す時間がないし、つながれない現実がある。生活不安をかかえては子どもの前に立てない。

B 新座も教職のパートはとても安い。パートが増えている。正規の職員でもアンケートの結果では、毎日平均でも2時間学校で残業する。あと100人教員がふえれば解消する。人の確保が教育の向上につながる。

G 非常勤のおかれた現状を知っていただきたい! そして「すすめる会」の会員になって支えてほしい。

E 二次試験で5回おちた。今年、二次の実技はほぼできた。県教委に情報公開を要請したが、二次試験は不開示であった。学級崩壊のクラスを立て直し、こどもと親からも残留を望まれた。しかし教員採用試験で不合格し、臨採の不安定さが続く。骨身をけずってきずいた子どもや親とのつながりを継続できないことは理不尽である。情報公開要請したことが教委に嫌われたかもしれない。だが引き下がりたくない。

F 資格は中高の国語、盲学校、組合は正職員の人がやる雲の上の存在だったが、非常勤でも入って活動を始めた。教職員同志の人間関係(人間とのつながり)が生徒指導につながる。人間関係のある職場の生徒指導の(子どもを見る目の)とらえ方と、人間関係のない職場の生徒指導のとらえ方は違う。

N 東野1丁目の住人。「学校だより」で、授業参観で保護者の私語やケイタイで迷惑しているとの記事を読んで、その親を育てた世代として責任があると感じた。

助言者 授業参観で、自分の子どもだけでなく、クラスの子みんなを温かい目で見守ってほしいと保護者に訴えたい。

司会 保護者同志のかかわりはあるのか。

M 注意しあえる関係を大人が作っていきたい。

助言者 苦労しながら友だち関係を作っていく。

M 2校かけもちで栄養師をしている。2校目に行くというのはとても気苦労である。500食をつくるのに1人休むと2人で作る。しかし職員とつながりがあればがんばれるが日常に流されてしまう。大変だと訴えていきたい。

I 今の学童保育は、夏休み中は2倍に子どもがふえる。どう運営しているのか。

司会 東野小では、平常100人の児童を6人の指導員がみているが、夏休みになると120人を6人の指導員が担当する。野寺小でも夏休みは100人をこえる。新堀小では普通教室を夏休み中だけ模様替えして対応している。40人をこえると、子ども、指導員のかかわりはむずかしい。40人で2名、20人をふえると1名プラス。夏休み中、指導員はふえない。 加配の手配は自分たちで見つける。制度は社会福祉協議会に委託。期限を切って子どもにかかわれない。基本は4年生まで、特例は中学生でもある。夏休みは6年まで受け入れる。

G 890円×5時間のパート、川口の学童は1人でヤレといわれた。    子どもたちはゲームに打ち興じている。しかしうつ手がないという川口の現状。

N 東野小学区の「生き生き広場」がある。そこはお年寄りばかりだが、子どもたちも一緒にすごせる場になればよい

助言者 家にかえって職場でどんな声かけをしていくか、行動してほしい。   

市への要望事項

1.教育福祉予算の充実
2.少人数学級の実現
3.学童を適正規模に

申し合わせ事項

1.家庭で地域で職場で温かい人のつながりを作って行こう。
2.教育基本法の改悪を許さないようにしよう。