第3分科会

 女も男も自分らしく生きる

女と男のパートナーシップ
中高年のセカンドライフ


助言者  皆川満寿美
司 会   宍戸 久子
記 録  大金 洋子


はじめに司会から

母親大会なのに男女平等話し合うこの分科会何故か参加者が増えない、女性自身が自分らしく生きること大前提のはず多くの方に参加してもらえる分科会にしたいと実行委員会で検討して何でも話せるフリートークしゃべり場にした、心おきなく語り合いましょう。

参加者からの想いフリートーク

 タイトルよかったのでこの分科会えらんだ。今の男と女のあり方意見聞いて家庭生活に生かせたら。
 女性問題ライフワークとしている。ジェンダーバッシングとても気がかり。はじめ小さな動きも気を緩めると大きな動きになる、男女平等先進の新座が切り崩されないよう、心配している。絶えず地域の人とも連携し筋をとおして戦っていきたい。母親大会があることが社会を励ましている。今回の参加者は男性が多い、男性とも連帯していかなければ。
 退職して4年、地域の女性たちと同好会で行動をする機会があるが、夫の食事を作らなければと時間を気にする姿を見て、連れ合いや職場の知り合いとは違うなと不思議に思った。今は妻が忙しいので自分が家事を受け持っている。仕事を持ちながら家事をやってきたつれあいは、大変だったんだなと、今よくわかる。
 市議になる前は会社勤めしていた。先に出勤する自分の代わりに夫が子どもをみた。男女が協力し成長しあって時代が進歩していくことが大切。家事を担ってくれている夫を気遣い、たまには早く帰ろうと努力した。逆の立場に立ったとき夫は気遣いしないだろう。これが男女の違いかな。
 この分科会が大好き。結婚するとき憲法25条を意識、二人で何でも一緒にしたいと思っていたが仕事であまりにも忙しい夫に遠慮してしまう。
 個人的には男女平等で困っていない。

助言者より
 大学で非常勤、格差社会の中にいる、一人暮らし。日常生活には差別感じずにすんでいる。皆さんから聞かせていただきたい。
大学生とのかかわりの中で
 大学生はもはや死語?大学生であるにもかかわらずフェミニストにならない。高等教育を受けているのに男女平等という考えにいたらない。きわめて男女差別がある社会であるのに政治的に問題にならない。女性記者もフェミニストではないからか、メディアに乗らない。大学の中で教わるチャンスがない。学生は男女平等と思っている。ジェンダー論を選択していても、差別されたことあると答える学生きわめて極めて少ない。学校の中で平等教育されている。職場における賃金格差あることは知っているが8割、7割だとしょうがないと思っている。
女性の国会議員数が世界ランキング105位、第1子出産後離職率6割、7割、(出産前は含まず)。政治、経済活動への参画を示すジェンダーエンパワーメント指数、世界80ヶ国中43位。基本的な人間の能力の到達度を示す人間開発指数(男女含む)、11位、先進国の中で最低、と聞くと驚く。均等法の再改正知らない、間接差別知らない、何が問題だったかも知らない。なぜだろう。
 学生たちは、男と女が違うのは当然、しょうがない「人間」である前に、「男と女」と思っている。このようなところにバックラッシュ、ジェンダーフリーバッシングが付け込む。 
 バックラッシュ派は、与党という立場を利用し、メディア、政治、行政、なんでも利用し、声高に主張し続けることで大きな勢力にみえるが、量的にはそれほどでもない。
 バックラッシュへの対抗運動はしている。東京都が都の委託事業である人権講座の講師に予定されていた上野千鶴子さんを、ジェンダーフリーという用語を使うかもしれないという理由で拒否、講座が中止される事件が起きた。国分寺市は、公民館活動の活発な地域で、この取り組みも市民参加方式で進められていた。
市民の側から都の不当な介入に抗議の声が上がり、2006年1月、上野さん自身も公開質問状を都知事、東京都、国分寺市の関係者に、同文の手紙を主要メディアに、それぞれ送りつけた。それを知らされ抗議文の作成と署名活動が始まり、インターンネットを駆使し3日間で1880筆の抗議の署名が集まった。そしてこの行動が同年3月に開かれた「『ジェンダー』概念を話し合うシンポジウム」につながり、記録集、「ジェンダーの危機を越える」の出版につながった。
国分寺市民は、その後いくつかの妥協案を退け筋をとおすことを選択、10月に国分寺市主催で上野さんを講師とする、リベンジ講演会を開くことになった。
福井県の女性センターの図書150冊(男女共同参画関連等)を過激で不適切と、ある男性の再三の申し入れにより撤去されたことに、抗議行動を起こした結果、図書は戻された。
重要な意思決定の中に声の大きな少数者が入り込んでいる。さまざまなデマや風評は、少しじっくり考えればわかることなのに浸透していってしまうのはなぜか?

北海道道議の発言について、(新座市議の議会発言)
助言者  アクションなかったので追加しておいた。新座市議会にはその議員の発言を軽んじる雰囲気があり聞き流してしまうところがある。しかし、彼個人のこととして捉えるのでなく背後にバックラッシュ派の組織があることを認識し、革新議員には機敏に対応してもらいたい。
一つ一つつぶしていかないと。
助言者  上野千鶴子さんはモグラたたきといっている。今、市町村合併や、第2次計画の策定をきっかけに条例の改廃が審議されている。
わかっているけれどしょうがないという気持の克服が大切、「教育基本法」、「男女共同参画法」・・・・すべてのことについてしょうがないという雰囲気がある。
助言者  ちょっと我慢すれば済む。一つ一つやっているとささくれ立つし嫌われる。
   母が看護師、男子学生が父に「お母さんだけ家事をやるのはおかしい」というと、母から「お父さんに言っても変わらない、自分に苦情が来るだけだからやめて」といわれた。
 夫と10年間戦う、長い人生考えると、ある時期ささくれ立っても戦わなけれ ば別れるためのけんかでなく、お互いに仲良く心地よく過ごすための戦いだったと思う。家事であれ、仕事であれ、自分が人間らしく生きるためのものであれば我慢できる。「しかたがない」については、国が本当に男女平等の立場に立っていないことが学生や私たちの中にしみこんでしまっているのだと思う。
助言者  政治との距離が遠い、学校教育の中で政治参加のことを組み込んでいない、避けている。
 夫の愚痴を言う専業主婦の知人に私にではなく「夫に言ったら?」と助言、夫と向き合う中で少しずつかわっていった。
自分が退職したその日妻が、「我が家には専業主婦はいません」と宣言。家事にかかわってみると、ごみの捨て方も知らない自分を近所の主婦が教えてくれる。変わろうとしている男を助けようとしてくれるとやろうという気が起きる。
 ジェンダー、フェミニスト、バッシング言葉遣いに違和感がある。日本語ではうまく表現できない?日本には歴史がないから?
助言者  日本語ではうまく表現できない。男女平等という言葉ではうまくいかなかった。その違和感に向こう側がつけこむ。
  セクハラについては周知されていると思うが、ジェンダーなどは別物という感じがする。趣味の活動仲間の女性たちから「夫はコントロールできるから関係ない」という話が出る、個々人のことと捉えているよう。夫がごみだしするにも隠してしなければならないところも地域によってはある。女性も男性もともに変わらないと社会は変らないとつくづく思う。
  日常的にパートナーを尊重し、フェミニズムを意識して生活している。
助言者  共働きの男性のほうが家事時間短い。
洗濯物たたまない夫に不満だったが、テレビで洗濯物の上手なたたみ方覚え、やってくれるようになった。夫の労働時間が長すぎて平等に家事ができない。労度時間短縮し、ただ働き残業なくしてほしい。学校に更衣室ない。社会化の授業で男女共同参画取り上げている、親と学校がうまく連携し、子供にしっかり伝えたい。
助言者  男性も「子育てにかかわりたい」と思っているので労働時の短縮を希望しているが、競争に勝つために際限なく働いてしまう。

申し合わせ事項

1.「日本国憲法は」、全文をとおして性の平等をはじめとする「平等」の精神に貫かれています。この憲法を変えることを断固反対していきましょう。
2.教育基本法を守り、教育現場における男女平等の、一層の推進を求めていきましょう。
3.母親大会の成果をはじめ、たくさんの人と様々な情報を共有できるよう、ネットワークをより活用していきましょう。
4.男女とも人間らしく豊かに生きるために、労働時間の短縮と均等待遇を実現しましょう。
5.しょうがないとあきらめず、男女の豊かな関係を求めて日々向き合いましょう。
6 行政は、市民の要望、要求によって方向性がつくられていきます。すべての人がお互いに生かされ、共生、共存していかれる社会をキヅクため、行政に働きかけ「声」をあげ続けましょう。

市への要望事項

1.課税ならびに年金制度を、個人単位の生活を保障するものにし、最低保障年金制度の確立を国に要請してください。
2.ほっとぷらざの男女共同参画推進プラザの運営には、男女共同参画審議会だけでなく、男女共同参画にかかわる活動をしている市民グループ・団体の女性を参加させてください。
3.全県、全国的にも先進的な新座の男女共同参画推進の行政を、後退させず、引き続き向上させてください。
4.新座の男女平等情報誌「For You」が、「広報にいざ」の綴じ込みになり、「男女平等情報紙」から「男女共同参画情報紙」に変えた理由を明らかにしたうえで、従前どおりに戻してください。
5.公民館の使用料は「原則無料」に戻し、有料化になる前の開かれた公民館の利用を後退させないでください。