大会あいさつ

みなさん、ようこそ新座母親大会においでくださいました。
新座母親大会は、昨年、30回の節目の大会を終え、今年新たに31回目をスタートしました。
50年前、杉並区の母親たちの読書会から始まった原水爆反対の署名運動が、原水爆禁止世界大会の始まりとなりました。
その年をきっかけに、「いのちを生み出す母親は、いのちを育て、いのちを守ることをのぞみます」というスローガンを掲げて、日本の母親たちの平和を守る運動が、現在まで50年間続けられてきました。
さて、今年は戦後60年です。いま、戦後を見直をそうとする反動的な動きと、戦後の民主主主義を守ろうとする動きが向きあっています。
日本が起こした悲惨な戦争の反省から生まれた平和憲法によって、日本はこの60年間一度も戦争をすることなく、今日の日本を築いてきました。
そうした中で、「戦争の放棄」を掲げた憲法第9条や、平和国家をつくる教育の理想をかかげた、教育基本法を変えようとする動きが起こっています。
その動きに連動して、60年前の戦争を賛美する、歴史教科書採択の働きかけや、首相の靖国神社参拝は、日本の戦争責任と歴史認識をめぐって、国の内外で論議をよんでいます。
また、昨年、イラクに派遣された自衛隊が、この12月に期限を終え、派遣の延長か撤退か決断を迫られています。私たちはこれらの動きに、日本が再び戦争への道を歩みだすのではないかと危惧しています。
私たちは、60年前の戦争の記憶を風化させてはなりません。戦争を知る世代が減少していく中で、戦争の本質を知らせていくために、孫の世代に、戦争の記憶を伝えていかなければならないと強く感じています。
いま、私たちのくらしは不安の中にあります。国や地方自治体は莫大な財政赤字をかかえ、急激な少子高齢化社会の中で、明るい展望が持てません。
私たちは日本の未来にどのような展望を持てるのでしょうか。戦争のない平和な世界をつくれるのでしょうか。
このあとの記念講演で、暉峻いつ子さんのお話をお聞きして、ご一緒に考えていきたいと思います。

index.html へのリンク31回新座母親大会実行委員長 竹森絹子